大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜外観見上げ
本計画地は、南船場や堀江エリアから阪神高速を挟んで
南側にあたり、関西空港と難波を結ぶ O-CAT（JR難波駅）の
西口正面である。周辺は開発されつつある地域であるが、
堀江と比較してまだまだ人の流れに温度差を感じる。
ここに新たなフロンティアスピリットを誘発するような建物ができれば、
と計画をスタートした。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜外観正面
賃貸物件で収益を上げていかねばならないという
建物自身の存在理由の中で決して建築的な流行を
狙った物にしたくはなく、できる限り「何もデザインしないこと」で
与条件に対しありのままの表現ができる事だけを考えて計画した。
そして建築を構成する全ての要素がファサードとして
都市へ繋がれば良いと思った。
結果として現れたファサードはコンセプト通り化粧っ気のない
素直な表情を見せてくれている。
建築は都市に対する顔のようなものであり、
デザインは建物の表情のようなものだと私は思う。
そして「何もデザインしないという事」で建物に固有の存在感を
持たせるのも積極的な方法論の一つであると私は思う。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜外観仕上げ
外観の仕上げは、黒色のレンガタイル、白色のペイント、
コンクリート打ち放しのグレーで、モノトーンにまとめている。
レンガタイルは、一枚一枚ハンドメイドで仕上げられ表面にそれぞれ
違った凹凸を持つ。これに光が当たると全体として柔らかな表情を見せる。
又、これらの素材は経年変化しても味わいが出るので、
メンテナンス費用も抑えることができる。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜店舗
1・2階には、店舗が入る。螺旋階段で上下が繋がり、一体利用できる。
2階店舗のテラスが、建物のアクセントとなる。
建物から跳ね出したコノ字のフレームから、
軒裏をステンレスの一文字葺きで仕上た大きな庇が浮き、
夜間には、スポットライトでライトアップされる。
全体をシンプルにまとめた中に、ポイントをつくる事で
道行く人々の目を引くデザインとなる。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜エントランス
トンネルのようなエントランスを抜けると、
その奥にシンボルツリーの紅葉が見える演出。
天井と床のサイドに間接照明を仕込み、
夜間には白く発光するチューブとなる。
入り口の扉は、白いフレームと強化ガラスを合わせた
スッキリとしたデザイン。
ステンレスを曲げ加工した黒色のオリジナルサイン（Zen）が
白い壁に映える。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜白と黒
ココヤシを黒く染色したカーペット、コンクリート打ちっぱなし、
白いペイント、アルミをシンプルモダンにコーディネートした住戸。
開扉と折れ戸を枠なしの納まりとし、扉を全て閉めると壁と一体となる、
スッキリとしたデザイン。
キッチンは、建築家のデザインしたオリジナル製品。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜黒と茶
カリンの無垢フローリング、コンクリート打ちっぱなし、
黒いペイント、アルミをシックでモダンにコーディネートした住戸。
開扉と折れ戸を枠なしの納まりとし、扉を全て閉めると
壁と一体となる、スッキリとしたデザイン。
キッチンは、建築家のデザインしたオリジナル製品。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜メゾネット
ココヤシを茶色く染色したカーペット、コンクリート打ちっぱなし、
黒いペイント、アルミをシックでモダンにコーディネートした
メゾネット住戸。
2階の吹き抜けに面して机を造り付け、
書斎として利用できるように計画する。
ガラスブロックで仕切られた奥は、寝室となる。
キッチンの天井部分に配線ダクト式のスポットライトを設置する。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜スリット階段
1階のリビングと2階の寝室を繋ぐオシャレな鉄骨のスリット階段。
コンクリートから持ち出して、浮遊感のあるデザインとする。
仕上は、シックでモダンな空間のイメージに合わせて、
スチールの踏み板と木の支持を組み合わせる。
手摺もスチールのフラットバーでスッキリとデザインする。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜陰影
スリット階段に光が差し、コンクリート打ち放しの壁に影を落とす。
空間のデザインだけでなく、
光の入り方や風の抜け方もデザインの一部となる。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜キッチン
建築家のデザインしたオリジナルのキッチン。
ステンレスの天板とスチールプレートで組んだフレームに、
配管を隠すため、アルミのカバープレートを合わせる。
両側から使えるようにフラットな設計とする。
空間のイメージに合わせて、ブラックとホワイトの2色の
バリエーションをつくる。
大阪難波のデザイナーズマンション Zen｜洗面・便所
白色のモザイクタイルを基調とした空間に
黒の洗面カウンターを合わせる。
床をグレー系の大理石モザイクタイルで仕上げ、アクセントを付ける。
カウンター正面には、天井までの大きな鏡を造り付け、
床から天井まである縦スリットの窓際に、
ガラスのカウンターを造り付ける。
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